【ドッグトレーナー監修】犬へのストレスを抑えて一緒に旅行する方法

「犬のしつけも一通りできたし、一緒に旅行をしてみたい」と考えている飼い主さんは少なくないと思います。ですが、旅行は犬にとってストレスにもなります。 そのストレスをできるだけ抑えつつ、ワンちゃんとの旅行を楽しむためにはどうすればいいのでしょうか。紹介していきますのでぜひ最後までお読みください。

旅行は絶対に犬にとってのストレスになります

まず大前提として、旅行は犬にとってストレスになります。 もちろん新鮮な体験ができますから喜びもあるでしょうが、少なからずストレスをかける事になるということを忘れないようにしましょう。

犬は旅行のどのような部分にストレスを感じるのでしょうか?

1：環境の変化

・いつもと違う形式 ・普段聞こえない音 ・あまり嗅がないタイプのにおい などなど、この程度のことであっても犬にとってはストレスになります。
旅行ではこのような刺激を継続的に浴びることになりますよね。
人間であれば、「ちょっとくらい環境が変わったところでどうってことない」かもしれませんが、ヒトと犬は全く違う生き物であるということを忘れないようにしましょう。

2：新しい経験

特に引っ込み思案な犬ほど、「新しい経験」はストレスになります。 ただ、このタイプのストレスを完全になくすのも考えものです。
飼い主さんが気を遣って、旅行を「トータルで見ればプラスの経験」にしてあげましょう。

3：興奮してしまうこと

旅行ですし、ある程度興奮するのは犬でも人間でも当たり前です。
しかし、犬にとっては「テンションが上がりっぱなし!全然下がらない!」という事にもなりかねません。
「放っておけば落ち着くだろう」と感じるかもしれませんし、それも間違いではありません。ですが長時間興奮していたワンちゃんは、疲れすぎてしまって、いきなりふさぎ込んだような状態になる恐れがあります。
あまり気を遣いすぎるのもいけませんが、 様子を見ながら飼い主さんがきちんとなだめてあげましょう。

旅行で犬へのストレスを抑えるための5つのポイント

続いて旅行における犬へのストレスを少なくするためのポイントを5つ紹介していきます。

1：移動方法・移動時間に気を遣う

やはり移動時間は短いほうがいいです。

「できるだけ負担の少ない移動方法にするから大丈夫」と感じるかもしれませんが、それが長時間となれば犬にとって大きなストレスになってしまいます。
また、移動手段はできる限り1種類に絞りたいところです。
せっかく犬が移動方法に慣れてきたのに、別の移動方法に切り替えるとなっては心身ともにヘトヘトになります。

2：旅行先でも飼い主と散歩する

旅行先でも毎日お散歩などの運動をしましょう。

「身体を動かす」という意味ももちろんありますが、精神的なストレスの解消にもなります。
飼い主さんも「観光で疲れているから勘弁して……」と感じてしまうかもしれませんが、 ワンちゃんとお散歩するだけの体力は残しておいてくださいね。

3：「普段のドックフード」を持参しましょう

「いつものと違うものを食べる」ということが愛犬にとってストレスになる可能性があります。

場合によっては、普段のドックフード以外ほとんど食べないような犬もいます。
「自宅にいて、いつものと違う食べ物を与えられる」なら大丈夫かもしれません。
しかし、「旅行先で環境が違うし、食べ物もいつものと違う」となると、ワンちゃんが神経をすり減らしてしまうかもしれません。
そもそも旅行先であっても「食べさせるのはいつものドッグフードだけ」でも全く構いませんよね。

4：犬を放置しすぎたり、構いすぎたりしない

旅行先で犬は新しい体験をたくさんすることになります。

それらを受け入れさせるためにも、一人の時間をある程度作ってあげることをおすすめします。

ただ、もちろんそれで犬を放置しすぎてはいけないので気を付けてください。
「見知らぬ場所で、しかも飼い主がそばにいない」という時間が続くと、犬にとってかなりのストレスになる可能性があります。
ですが、心配して構いすぎてしまえば、それはそれで負担になります。
愛犬の性格によって接し方を変える必要があると言えますね。
ただし、犬もそこまで脆弱ではありませんから、 飼い主さんは「絶対にこのように接しないと!」などと思い詰めないようにしましょう。
あまり気を張りすぎると、今度は人間側がストレスで参ってしまうかもしれません。

5：観光スポットに無理矢理連れ出さない

必ずしも全ての観光スポットに犬を連れていかなければならないわけではありません。

どこか犬を預けられる場所がある場合は、そこを利用するのもいいでしょう。
ただ、いきなりそういった場所を見つけられるとは限らないので、旅行の出発をする前に目星をつけておくことをおすすめします。
犬との旅行では、飼い主さんは常に気を遣うことになります。
ですから、「場合によっては犬を預けて一人になる」というのは飼い主さんのためにもなるのですね。

まとめ

旅行は犬にストレスを与えます。

ですが、飼い主さんがちゃんと気を遣ってあげれば、犬にとって「心身ともに疲れたけれど、総合的に見れば面白かった」という結果にすることができます。
「移動の工夫」「毎日のお散歩」「普段通りのドッグフード」などなど、色々な部分に気を付けつつワンちゃんとの旅を楽しんでくださいね。